青井記念館美術館について

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青井記念館美術館

 富山県立高岡工芸高等学校附属の青井記念館美術館は、全国的にも高校では極めて珍しい施設です。当美術館は、本校創立100周年の記念事業の一環として平成6年に、旧青井記念館を移転新築したものです。

 旧青井記念館は、株式会社丸井の創業者で、本校卒業生でもある故青井忠治氏の寄付により昭和38年に建てられたものです。そのため、平成の時代に入り建物も老朽化し、平成6年には道路拡幅工事に伴い、建物自体の移転を余儀なくされるという危機が訪れました。しかし、同年は幸いなことに本校創立100周年という大きな節目にあたっており、青井氏のご遺族から多大なるご支援や県からの助成、また多くの本校OBの厚い志もあって、2階に図書館、1階に美術館を有する新青井記念館美術館として、現在の場所に新築されたのであります。

 当美術館が所蔵する美術作品は、明治27年創校当時の教材として譲り受けたもの、在職された教職員の作品、生徒の卒業制作品として母校に残されたもの、卒業後に寄付いただいたものなど、由来はさまざまでありますが、現在915点に達しております。(平成29年3月末時点)

 これらの作品は旧青井記念館の時代から、年に1回の学校祭「尚美展」の時(毎年10月中旬)に公開することとし、今では通年一般公開し、広く県民に親しまれる美術館をめざし、様々な活動を行っているところでございます。

 当美術館は、本校卒業生の作品も数多く、重要無形文化財保持者(人間国宝)金森映井智、さらに日本芸術院賞を受賞された、佐々木大樹、郷倉千靱、山崎覚太郎、山室百世、大角勲、藤森兼明、各氏の作品も所蔵しております。また、年に数回展示作品の入れ替えや特別展等の企画をいたしておりますので、近くへお越しの際は、是非お立ち寄りください。

 今後とも青井記念館美術館に温かいご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。

富山県立高岡工芸高等学校長 角井 勇人